省エネ実践ガイドブック 3-2. 設備更新に関する省エネ項目 〜省エネ・温暖化対策を新たな成長の原動力に〜今すぐできる中小企業向けヒント集

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設備更新に関する省エネ項目

設 備 省 エ ネ 項 目
空調設備 1. 窓ガラス面に遮熱フィルム
2. ブランド、カーテンによる日除け・遮熱
3. 室外機への日除け取り付け又は散水の励行
4. 高効率空調機への更新
5. 24時間稼働サーバーの温度抑制排気ダクトの改善
照明設備 1. 非常口誘導灯のLED化
2. FLR蛍光管をHf管又はインバータ安定器への更新
3. 個別スタンドを設置し天井灯の間引きを補完
4. 壁面塗装を白く塗り替え
5. 個別に点灯できるプルスイッチの取り付け
6. 執務機能別・照度条件別電源系統のリニューアル
生産設備 1. コンプレッサーの更新
2. めっき槽断熱材の設置
3. リジェネバーナー(高効率バーナー)採用
その他 1. 間仕切りの設置
2. サーバーからの熱風の拡散防止
3. 天井断熱
4. デマンド警報装置
5. 空気清浄機の更新
6. 誘導灯LEDタイプに更新

上記の省エネ項目の中から、省エネ診断で実際に指摘をした項目についての改善点を以下にまとめた。

(1)空調設備

(ア) 省エネ項目の現状

省エネ診断で実際に指摘した省エネ項目ごとの改善点をまとめた。

  1. 窓ガラス面に遮熱フィルム
    遮熱フィルムのみでの設置費用対空調効果の判定は難しいので、夏季、直射日光が入り込むのを遮るなどの改善と併せた処置がより有効。
  2. ブラインド、カーテンによる日除け・遮熱
    直射日光が差し込む窓にブラインド、遮光カーテンを設置する場合、遮熱、保温に効果はあるが、室内が暗くなり照明を余計に使用することのないよう注意が必要。点灯しないで済むような運用・工夫が必要。
  3. 室外機に日除け取り付け又は散水の励行
    日除けは空気の流れを阻害しない素材、取り付け方法を考慮する。
    散水は、電力使用量のピークとなる時間帯を見計らって行う。このため担当者と散水のタイミングを決める必要がある。また、水道水の場合はカルキが含まれ、フィン(銀色の細かい層状部)に付着するので、定期的な清掃が必要となる。井戸水は、金属を含んでいることがあり、フィンを腐食させるおそれがあるため注意を要する。
  4. 高効率空調機への更新
    15年以上前の定速型空調機に比べ、最新のインバータ式空調機では50%以上の省エネが図れるものある。古い空調機は計画的に更新が必要。
  5. 24時間稼働サーバーの温度抑制排気ダクトの改善
    サーバー、ルーター等のIT機器は24時間稼働で、熱放出が大きい。
    執務室と同じ空間だと、夏季は夜間の内に室温が上がり、始業時の空調開始時の負荷が高くなる。
(イ) 改善を要する代表的な実例

1. 窓ガラス面に遮熱フィルム
(夏季、採光窓からの日射が空調負荷になる)

2. ブラインド、カーテンによる日除け・遮熱
(南向き窓に直射日光が当たっている)

窓ガラス面に遮熱フィルム ブラインド、カーテンによる日除け・遮熱

3. 室外機への日除け取り付け
(南側に室外機が設置されて、直射日光が当たっている)

4. 高効率空調機への更新
(古い空調機は効率が落ちている、配管の保温材の破れもある)

室外機への日除け取り付け 高効率空調機への更新

5. 24時間稼働サーバーからの排熱・排気の改善
(サーバーの熱がそのまま室内に放出され、冷房負荷になっている)

24時間稼働サーバーからの排熱・排気の改善

(2)照明設備

(ア)省エネ項目の現状

省エネ診断で指摘した省エネ項目ごとの改善点をまとめた。

  1. 非常口誘導灯のLED化
    非常口誘導灯は常時点灯しているため、LED化による省エネ効果が大きい。
  2. 高効率照明に更新
    FLR蛍光管をHf管、インバータ安定器への更新、LEDへの交換は灯具の交換、配線工事が伴うため交換時期を見計らって更新を行う。
    水銀灯更新する際はメタルハライドランプ、無電極ランプなど長寿命タイプにすると、交換に伴う費用が掛かるので注意する。
  3. 個別スタンドを設置し天井灯の間引きを補完
    天井照明を減らす代わりにLEDの卓上照明を使用する。
  4. 壁面塗装の塗り替え
    工場などで室内の壁面塗装を白く塗り変えると室内が明るくなる。
  5. 執務機能別・照度条件別電源系統のリニューアル
    照明機器の多くは、竣工時のままの配線となっている場合が多く、建物用途、収容人員が大きく変わっている場合もある。照明器具の更新と合わせ、エリアを分けて点灯できるような配線を検討する。
(イ)改善を要する代表的な事例

1. 非常口誘導灯のLED化
(蛍光灯タイプを使用している)

2. 水銀灯をメタルハライドランプ、無電極ランプに交換し改善

非常口誘導灯のLED化 水銀灯をメタルハライドランプ、無電極ランプに交換し改善

3.個別スタンドを設置し天井灯の間引きを補完(天井からの照明のみで不要な部分も明るくしている)

4. 壁面塗装を白く塗り替える
(壁面が暗い色のため余計に照明が必要)

個別スタンドを設置し天井灯の間引きを補完 壁面塗装を白く塗り替える

5. 執務機能別・照度条件別電源系統のリニューアル(照明のスイッチがエリア分けされていないため、窓際の明るい場所も点灯している)

執務機能別・照度条件別電源系統のリニューアル

(3)その他

(ア)省エネ項目の現状

省エネ診断で指摘した省エネ項目ごとの改善点をまとめた。

  1. 執務室間仕切りの設置
    同じ室内で使用頻度の異なる執務スペースと打合せスペースを共有している場合、全体を空調するため無駄が出ている。
  2. サーバーからの熱風の拡散防止
    サーバーは放出熱が多いため執務スペースに設置すると、室温を上昇させ空調(冷房)の負荷が大きくなる。熱を室内に発散させない対策が必要。
    ※但しサーバーからの放熱を妨げないように注意する。

1. 執務室間仕切りの設置
(間仕切りを外してしまっており、不在エリアも空調されている)

2. サーバーからの熱風の拡散防止
(サーバー直上に換気扇を設置し排気)

執務室間仕切りの設置 サーバーからの熱風の拡散防止