省エネ実践ガイド2-5 省エネ対策の手法・段階的導入例 〜省エネ・温暖化対策を新たな成長の原動力に〜今すぐできる中小企業向けヒント集

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省エネ・節電を中小企業の経営に活かす

省エネ対策の手法について

省エネルギー手法には、簡便にできるもの、費用対効果の良いもの、さらに先進的なものなど、それぞれの状況に応じて使い分けることが重要ですが、大きく3つに分類される。

分類

省エネ対策は、1つの対象機器や項目に対していくつもの手法がある。
運用改善、小規模改修、大規模改修の手法を確認した上で、適切に選定が重要である。
それぞれのメリット・デメリットをよく認識し、導入し易く費用対効果の良いものを選定する。
機器類には耐用年数や劣化による交換が必要です。

MFCAにおけるコスト計算の考え方

MFCA(マテリアルフローコスト会計)によるコスト計算を行ってみましょう。
工程ごとの投入コストの中で、実際に製品に使われたコスト(正の製品コスト)と、製品に使われなかった分のコスト(負の製品コスト)とを分けて分析する方法で、エネルギーコストも製品原価の中で考えてみることが重要です。
また、生産量とエネルギー使用量を比較してみること等で、異常を見つけることができます。

コスト

省エネ対策の項目<産業部門>

一般管理事項 推進体制の整備 放射、伝熱等による
熱の損失の防止に関する措置
配管の管理
管理基準の作成・変更
主要設備等の保全管理 抵抗等による
電気の損失の防止に関する措置
変圧器
定期的な計測、記録 受電端力率の管理
エネルギー使用量の管理 電力負荷の管理
燃料の燃焼の合理化 燃料の燃焼管理 電気の動力、熱等への変換の
合理化に関する措置
換気設備
加熱及び冷却
並びに伝熱の合理化
加熱設備 熱搬送設備
加熱工程のスケジュール管理 ポンプ
ボイラー ファン及びブロワー
蒸気供給の管理 コンプレッサー
冷凍機 電動機
空気調和設備 電気炉
給湯設備 電解設備
廃熱の回収利用 排ガスの廃熱回収の管理 照明設備
蒸気ドレンの廃熱回収の管理 事務用機器
その他の廃熱回収の管理 昇降機
熱の動力等への
変換の合理化
発電専用設備 建物 建物
コージェネレーション設備

(参考:東京都「地球温暖化対策報告書作成ハンドブック」)

省エネ対策の項目<業務部門>

省エネ対策には設備ごと次のような項目があげられる。

一般管理事項 推進体制の整備 照明、昇降機、動力設備 照明設備
管理基準の作成・変更 昇降機
主要設備等の保全管理 受変電設備、BEMS 受変電設備
定期的な計測、記録 BEMS
エネルギー使用量の管理 発電専用設備、
コージェネレーション設備
発電専用設備
空気調和設備、
換気設備
空気調和設備 コージェネレーション設備
冷凍機 事務用機器、民生用機器 事務用機器
冷却塔 業務用機器 業務用機器
換気設備 建物 建物
ボイラー設備、
給湯設備
ボイラー
給湯設備

(参考:東京都「地球温暖化対策報告書作成ハンドブック」)

省エネ対策の手法について

運用改善

  • 設備を改修せず、運用管理を主体にした手法で省エネルギーを図る。設備の設定条件を変更したり、きめ細かな操作や運転を行い室内環境・機器使用状態を変更せずに無駄を排除し、省エネ効果を積み上げる。
  • コストのかけない手法はエネルギー管理の基本で、改修の前に実施する有効な手法である。
    【事例】こまめな照明・空調のON・OFF、ダンパ調整による外気量の削減、機器の運転時間変更、節水コマの採用、機械の稼働時間管理

小規模改修

  • 運用改善だけでは操作・運転の持続性が困難な場合や、効果があまり上がらない場合がある。
  • 小規模の投資による設備、機器の改修や増設で、機器の効率向上やエネルギー使用量の削減を図る。
  • 既存設備の改修に当たっては現状の使用方法を把握し、費用対効果により回収年数が少なく、省エネ効果が確実な手法を選択する。【事例】 空調機・ポンプ類にインバーター導入、節水機器の採用

大規模改修

  • 高効率機器への更新・導入で大規模な投資を必要とするが、省エネ効果も大きくなる。
  • 採用に当たっては費用対効果が重要で、機器更新は経年劣化による更新時期(耐用年数)との関連も考えた保全・更新計画の策定も必要。
  • 先進的な技術導入は、企業イメージの向上、CSRに貢献。
  • 資金面は補助金やESCO事業活用がある。
    【事例】 コージェネレーション導入、熱源更新、監視盤更新、Hf蛍光灯照明に更新、高効率機械への更新

省エネ手法の段階的導入例<照明>

実践ガイド

運用

・照明器具のこまめなON・OFF
・照明器具の不要部分の間引き(照度管理)

削減コスト =  小

・改修コストは発生しない(手間がかかる)
・環境が悪化する場合がある

実践ガイド

小規模改修

・電球交換(白熱球→蛍光球・LED)
・照明器具の安定器交換

削減コスト =  中

・改修コストはあまり発止しない
(電球交換時及び器具劣化時に対応)

実践ガイド

大規模改修

・照明器具の更新(従来型蛍光灯→LED)
・照明器具の更新(従来型蛍光灯→Hf型)
・照明器具の更新(水銀灯→メタルハライド、LED)

削減コスト =  大

・改修コストが大きく発生する
(計画的な更新計画が必要)

省エネ手法の段階的導入例<空調機器>

実践ガイド

運用

・空調機器のこまめなON・OFF
・設定温度の変更(温度管理)

削減コスト =  小

・改修コストは発生しない(手間がかかる)
・環境が悪化する

実践ガイド

小規模改修

・電球交換(白熱球→蛍光球・LED)
・照明器具の安定器交換

削減コスト =  中

・改修コストはあまり発止しない
(電球交換時及び器具劣化時に対応)