事例紹介 〜省エネ・温暖化対策を新たな成長の原動力に〜今すぐできる中小企業向けヒント集

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省エネルギー

1. 企業基本情報

事業者名 西都通信株式会社
所在地 東京都福生市南田町1-4-23
主な事業内容 ・電気工事請負
・節電・省エネシステム販売、施工
・無線基地局設計、施工、管理
・特定労働者派遣事業
・上記に付帯する業務
代表者 代表取締役:菊地 泰一郎 
従業員数 20名
創業年月 1972年4月
資本金 1,000万円
URL http://www.seito-d.co.jp/index.php?FrontPage
会社沿革
1972年4月
西都電機通信工業株式会社を資本金100万円にて設立
1991年5月
資本金を400万円に増資
1992年8月
建設業許可 東京都知事許可 第67328号取得
1995年4月
CATV配線引込工事業務を開始
1995年5月
資本金を1,000万円に増資
2000年4月
携帯電話基地局設備工事業務を開始
2007年7月
特定労働者派遣業届(特13-306554)建設業許可(電気工事業)取得
2008年9月
西都通信株式会社に社名変更
2012年7月
環境事業に着手、BEMS、LED照明等省エネ商材の販売、施工を開始

2. 環境・エネルギー分野における主な事業内容、特徴のある事業内容

<省エネルギー照明の販売、施工>

広く普及しているLED照明に加えて、無電極照明という照明も扱っている。これは、電磁誘導の発光原理を応用したもので、LEDに比べて長寿命である。また、2020年には製造、輸出入ができなくなる水銀灯の代替照明として、工場や体育館、街路灯、屋内プールなどに適している。加えて、白熱灯や太陽光に近い光り方をするため、プールなどの照明として使用することで、水面がきれいに見えるなどの視覚的効果が得られる。
特徴としては、水銀灯に比べて約3分の1程度の消費電力で、同等の明るさが得られ、10万時間と長寿命である。以下に各照明との性能の違いをまとめる。

表 1 各照明の違い

  無電極照明 メタルハライド LED ナトリウム
寿命 100,000時間 9,000時間 50,000時間 15,000時間
色演出 75~80Ra
自然光発色
65~80Ra
クールで青白
70~80Ra
自然光発色
28~30Ra
短波長(黄色)
まぶしさ 面光源
(輝度分散)
点光源
(高輝度)
点光源
(高輝度)
点光源
(高輝度)
点灯時間 0.1秒以下で点灯/再点灯 5~15分所要 即時点灯 5~15分所要
ランプ発熱 90~100℃ 350~450℃ 常温+20℃ 350~450℃
水銀含有量 6mg以下 30mg 30mg
光速維持率 非常に優秀 低下速い 放熱技術次第で急速減少
(推奨使用温度40℃以下)
低下速い
冬の霜除去 優秀 優秀 非常に脆弱(熱エネルギーなし) 優秀
適用場所 産業照明
(高効率)
産業照明
(低効率)
室内外の照明 産業照明
(低効率)

(※各照明の値に関しては企業調べによる)

<環境分野のコンサルティング>

上記の照明に加えて、企業ごとに適した省エネルギーのコンサルティングを行っている。具体的には、空調や遮熱シート、フィルム、ボイラの性能調整など、多くの省エネソリューションのノウハウを保有しており、ユーザーのニーズに合わせたコンサルティングに活用している。提供ソリューションのいくつかを以下に示す。また、設備導入の際に活用可能な補助金の調査を行い、取得までのサポートを行うことで、お客さまに負担のない設備導入が可能である。

3. 事業詳細

事業開始の契機

もともと、無線系の工事や基地局の建設など大手通信会社の関連事業を展開していた。しかし、通信事業の価格競争が激しくなってきたため、他の分野への事業展開が必要となった。
その中で、震災以降、様々なところで環境事業に取り組む必要性を感じ、これまでの工事の知見を生かして、照明分野に進出した。

事業拡大までの経緯

(1) 事業展開の経歴

初期は、少額の仕事が多く、営業に苦労した。その中で、照明のみでは商談獲得につながるソリューションとしては弱く、異なる事業も含めた事業拡大が必要と感じた。そのため、自社と関係のある企業と連携することで、空調の省エネソリューションを追加した。こうしたソリューション対象分野の拡大により、単なる機器販売の一つではなく、お客様との距離が近いコンサルティング会社として信頼を得られるようになり、事業の拡大に繋がった。

(2) 他社との差別化
  • トータルソリューションの提供
    これまでの事業で培った横のネットワークにより、同業種から異業種まで様々な企業と関係を構築している。そのため、こうした企業と積極的に連携することで、照明、空調などの単一のソリューション提供でなく、様々な商材を扱うことが可能である。
  • 補助金を含めて提案が可能
    補助金を含めた提案ができるため、イニシャルコストを抑えて、投資回収期間の短い省エネソリューションの導入を行うことが可能である。これにより、お客様の最も大きな導入障壁となる、イニシャルコストを抑えた提案ができる。
  • 照明分野で培ったノウハウ
    照明案件を多くこなしているため、照明分野における導入ノウハウを豊富に保有している。例えば、色合いに関しては、実際に交換後の照明を持参し、色合いのチェックを行うなどの工夫をすることで、トラブルを避けることができ、お客様の満足度向上につながっている。
(3) 現状の改善点
  • 営業力の弱さ
    環境分野に進出する前は、工事会社であり、営業などを行っていなかった。しかし、環境分野への進出を機に、営業が必要となり、現在は社長1人が行っている。そのため、営業力を強化するためにも、営業フローを構築し、社長以外のスタッフも営業を行うことができるようにしたいと考えている。
    また、更に多くのニーズを抽出できるように、省エネ関連のコンサルティング会社と連携して事業を拡大し、案件の安定受注を図りたい。

これまでに直面した壁

  • 新規商材採用によるトラブル
    これまで、さまざまな環境商材のトライ&エラーを行ってきたなかで、メーカーの仕様を大きく変更してしまうような商材は、機器との相性などの関係でトラブルになりやすいことがわかってきた。そのため、現在は、軽微な変更で対応できるようなソリューションを提供している。また、施工前後2週間の運転データを取得し、トラブルへの即時対応を行えるようにしている。
  • 無電極照明の導入
    環境分野は、新しい商材が多く、中でも無電極照明はあまり知られておらず、普及が難しかった。また、ほとんどが海外製であり、不良率が多かった。そのため、価格を抑えて、かつ良品をつくるメーカーを長い時間をかけて探索した。また、在庫をできるだけ多く確保することで、トラブル時に即時対応できるよう心掛けている。

今後伸ばしていきたい点

今後は、営業フローを確立し、そのうえで人材の確保を行っていきたいと考えている。また、導入前後に行う計測に関して、簡易手法を開発し、ユーザーの満足に繋げていきたいと考えている。

4. 環境・エネルギー分野での新事業を検討している事業者に対するメッセージ

製品販売のみで事業を行っていると、機器の信憑性にばかりお客様の目がいってしまうため、商談獲得のハードルが非常に高くなってしまう。そのため、コンサルティングといった形で、困りごとを解決する事業者としてお客様と接し、それぞれに合った提案を行うことが重要である。また、実証などを通して実際に削減効果を見てもらい、導入に繋げるように心掛けている。