事例紹介 〜省エネ・温暖化対策を新たな成長の原動力に〜今すぐできる中小企業向けヒント集

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環境保全・リサイクル

1. 企業基本情報

事業者名 新和環境株式会社
所在地 東京都新宿区西早稲田2-21-12
主な事業内容 ・産業廃棄物処理に関わる収集運搬業
・産業廃棄物処理に関わる処分業
・再生資源の回収およびリサイクル事業
・建設業(解体工事・アスベスト除去工事)
・建築設計業
代表者 代表取締役社主:梁川 恵美子
代表取締役社長:青木 浩
従業員数 200名
創業年月日 1974年12月21日
資本金 1億円
URL http://www.shinwa-eco.com/
会社沿革
1974年12月
東京都新宿区に新和土木株式会社設立
1980年8月
千葉県市川市に行徳ストックセンター開設
(2009年名称変更:千葉リサイクルセンター)
1989年11月
埼玉県吉川市に吉川リサイクルセンター開設
(2009年名称変更:埼玉リサイクルセンター)
2006年11月
大阪府大阪市福島区に大阪支店開設
2008年7月
北海道札幌市に北海道営業所開設
2011年5月
東北支店開設

2. 環境・エネルギー分野における主な事業内容、特徴のある事業内容

<産業廃棄物処理業>

破砕機、振動ふるい機、風力選別機、比重差選別機などで構成される機械選別処理プラントにより、高精度なリサイクルを実現している。建設系の廃棄物を中心に扱っており、千葉県と埼玉県に受入れ処理施設を保有している。それぞれ1日あたり、217トン、337トンの受入れ処理が可能である。また、古紙やプラスチックを原料として固形燃料(以下、RPF)を製造し、バイオマス発電施設への燃料供給も行っている。本事業が売上全体の約4分の3にあたり、主力事業となっている。

<アスベスト除去事業>

産廃処理業者が、内装解体工事から産廃処理まで一貫して行うことで、低コスト化と安心、省エネを同時に実現することが可能である。その中でアスベスト除去工事を行っており、使用中のオフィスで、人が在室していても除去工事ができる独自工法を採っている。また、産廃処理業との連携で、除去したあとの処理までを完了できる。

<汚染土壌浄化事業>

汚染の疑いのある敷地において、現場調査から検体分析、浄化・搬出処理までワンストップにて対応が可能である。汚染・現場の状況に最適な浄化方法を提供することが可能である。マンション建設時に、お客様から、土壌から出る廃棄物の相談を受けたことが多く、事業の拡大に至った。

3. 事業詳細

事業開始の契機

以前は、足場材など建設資材の運搬事業者が、現場のゴミを回収していた。しかし、産業廃棄物の増加や廃棄処理の課題が出てくるなかで、専門の収集運搬事業が必要になり、収集運搬事業を開始した。当初、中央防波堤などから出た産業廃棄物の収集運搬事業を行っており、2トンダンプ1台で事業を開始した。

事業拡大までの経緯

(1) 事業展開の経歴

1980年8月に、千葉に積替え保管施設を建設し、ゴミと有価物の分別を行うことが可能となった。これにより、売上、収益性の上昇につながった。しかし、1988年に千葉県内の条例により、県外からのゴミの搬入に事前協議が必要となったことから、新たな施設として埼玉県内の積替え保管事業者を買収して吉川リサイクルセンターを設立し、千葉県外のゴミの運搬処理が可能となった。

(2) 他社との差別化
  • RPF製造許可の保有
    古紙、プラスチックなどを固めて生成する固形燃料RPFの製造許可を保有しているため、本来廃棄処分となる産業廃棄物を有価で販売することが可能となり、利益率の向上につながっている。自社内で製造設備を保有している企業は、数社程度と非常に少ない。また、RPFは生成の段階で発生する塩素成分のコントロールが非常に難しいことから、塩素の検査施設も保有しており、高品質のRPFをお客様に提供することができる。
  • 一貫した事業
    アスベストの除去工事から廃棄、また汚染土壌の調査から撤去・廃棄など、産業廃棄物の処理のみではない事業を行うことができる。一貫した事業を行うことで、他社に比べて、安価で安心なソリューションをお客様に提供することが可能となる。
    また、設計部門も保有しているため、施工計画なども立案することができる。
(3) 現状の改善点
  • 許認可までの期間
    建替え工事などを行うためには、許認可が必要であり、許認可を得るまでの期間が2~3年程度必要になる。そのため、社会の変化への対応が後手にまわり、事業拡大の障害となっている。

これまでに直面した壁

  • RPFの品質向上
    RPFの有価販売を開始した当時、品質を重視せず、販売先のお客様のボイラーなどへダメージを与えてしまうなどのトラブルを発生させてしまった。こうした失敗を受け、人の手による検査では不十分であることから、X線を使用した塩素検査装置を導入した。
  • 営業停止処分
    1ヶ月間の営業停止処分を受けたことがある。様々な面で許認可が必要な事業であるにもかかわらず、これまでの経験を踏まえて、自社で認認可に必要な項目を判断していたことが原因であった。そのため、営業停止を受けて以降は、行政側との対話の場を積極的に設けて、意思疎通を図るようにしている。また、新しい条例などの勉強会にも積極的に参加している。

今後伸ばしていきたい点

現在は収集運搬処理を行っているが、最終処分までを一貫して行えるよう、事業拡大している。実際に茨城で焼却施設を建設しており、最終処分を内製化することで原価の低減を図っている。
また、RPFのような燃料製造の分野にも力を入れたいと考えており、木材のチップ化なども事業として行っていきたい。

4. 環境・エネルギー分野での新事業を検討している事業者に対するメッセージ

産業廃棄物などの事業を行うには、周辺の住民との関係性が非常に重要である。そのため、新規地域への進出の際は、こうした点を考慮することが非常に重要である。
また、環境関連事業を行う場合には、環境性というきれいな面だけではなく、収益などの事業性をきちんと考慮し、事業計画を立案することが必要である。